先に結論なんですが、デスクワークの腰痛で一番効くのは「いい姿勢をがんばる」ことより、「同じ姿勢を続けない」ことと「腰以外の場所を動かす」ことだと思っています。仙台・宮城野区原町のchill out gymでは、病院で腰の患者さんを担当してきた理学療法士がパーソナルトレーニングをしていて、座り仕事の方から腰の相談を受けることがかなり多いです。この記事では、その現場でお伝えしていることを、仕事中にできることと、ジムでやっていることに分けて書いていきます。腰痛がある方向けの進め方は腰痛があってもできるパーソナルトレーニングのページにまとめているので、先にそちらを見てもらっても大丈夫です。

座りっぱなしの腰痛は「姿勢が悪いから」だけじゃない

腰が痛いと「自分の姿勢が悪いんだろうな」と思いがちなんですが、理学療法士として見ていると、原因はもう少し違うところにあることが多いです。

座っている姿勢って、立っているときより腰の椎間板にかかる負担が大きいと言われています。しかもデスクワークだと、その負担が数時間ずっと同じ場所にかかり続けます。どんなに「正しい姿勢」でも、1時間動かなければ腰まわりの筋肉は固まりますし、血流も落ちます。つまり、問題は姿勢の良し悪しより「動かない時間の長さ」なんですよね。

もう一つは、股関節と胸まわりの硬さです。椅子に座ると股関節は曲がったまま、背中は丸まったままになります。これが続くと、股関節の前側(腸腰筋)と、お尻の筋肉、背中の胸椎あたりが動かなくなって、本来そこがやるはずの動きを腰が代わりに引き受けることになります。腰だけ揉んでも戻ってしまう方は、だいたいこのパターンです。この考え方は揉んでも戻る腰痛を「動かして」ケアする話でも書いています。

仕事中にできること(道具なし・1分以内)

ここが一番大事だと思っているところです。ジムで週1回がんばっても、残りの週40時間が座りっぱなしだと、腰にはそっちの影響のほうが大きいので。

30〜45分に一度は立つ

これだけでもかなり変わります。立って水を飲みに行く、コピーを取りに行く、電話は立って話す、何でもいいです。ポイントは「気づいたら立つ」ではなく、タイマーなり、飲み物を小さいコップにして飲みに行く回数を増やすなり、仕組みにしてしまうことです。意志でやろうとすると、集中しているときほど忘れるので。

座ったまま骨盤を前後に動かす

椅子に浅く座って、骨盤を前に倒す(腰を反らす)、後ろに倒す(腰を丸める)を、ゆっくり10往復くらい。大きく動かす必要はなくて、「腰が固まる前に小さく動かす」のが目的です。痛みが出る方向があれば、そこまで行かない範囲で止めてください。

股関節の前側を伸ばす

立った状態で片足を一歩後ろに引いて、後ろ足側のお尻をきゅっと締めながら、骨盤を前に押し出すイメージで20秒ほど。腰を反らせるのではなく、股関節の前(太ももの付け根)が伸びている感じがあればOKです。腰だけが反って痛い場合は、お尻を締める意識を強くしてみてください。

胸を開く

両手を後ろで組んで、肩を後ろに引きながら胸を天井に向けるように、呼吸を3回。肩がすくまないように。胸椎が動くようになると、腰が反る量を減らせます。

この4つを全部やっても1分かかりません。腰痛は「一発で解決する体操」より、こういう小さい動きを1日に何回も入れたほうが、腰の負担は確実に減らせると考えています。

デスクワークの腰痛で、やめたほうがいいこと

逆に、よくやってしまうけど腰にとってはあまりよくないことも挙げておきます。

一つは、痛いからといって腰を反らす方向に強くストレッチすることです。座りっぱなしで丸まった腰を「反らせば戻る」と思いやすいんですが、腰椎自体を無理に反らすと、かえって痛みが強くなる方がいます。反らす動きは、股関節や胸椎を動かしたうえで、腰は「結果として少し伸びる」くらいで十分です。

もう一つは、腹筋運動をいきなり始めることです。「腰痛には腹筋」というイメージがあると思うんですが、上体を起こす昔ながらの腹筋は腰を丸めながら力を入れる動きなので、座り仕事の腰には負担が大きいです。体幹を鍛えるなら、お腹に力を入れたまま呼吸をする、四つ這いで手足を伸ばす、といった「腰を動かさずにお腹を使う」種目から始めたほうが安全です。腰痛がある方向けの筋トレの選び方は、また別の記事で詳しく書く予定です。

腰痛がある人こそ、体を動かす場所が必要だと思う理由

ここまで仕事中にできることを書いてきましたが、正直なところ、デスクワークの腰痛は仕事中の工夫だけでは足りないことも多いです。1日8時間以上座っている体に対して、1分の体操を何回入れても、股関節とお尻の筋力そのものは戻ってこないからです。

病院のリハビリで腰の患者さんを担当していたときも、痛みが落ち着いたあとに「お尻と背中の筋力を戻して、腰を守れる体にする」段階に入ってから、ようやく再発しにくくなる方がほとんどでした。腰痛は、痛みを取るだけだと戻ります。腰以外の場所が腰の仕事を引き受けられるようになって初めて、繰り返しにくい体になると考えています。

ただ、腰が痛い状態でジムに行くのは怖いと思います。「どの種目をやっていいのか分からない」「スクワットで腰が痛くなったことがある」という相談を本当によく受けます。chill out gymが腰痛のある方に理学療法士のパーソナルトレーニングをおすすめしているのは、そこを一緒に判断できるからです。体験のときにまず腰と股関節の状態を評価して、「今日やっていい動き」と「まだやらない動き」を分けてから運動を組み立てます。具体的な進め方は仙台で腰痛があってもできるパーソナルトレーニングのページに書いています。

理学療法士のパーソナルトレーニングが一般的なパーソナルと何が違うのかは、理学療法士のパーソナルトレーニングのページと、こちらの記事で説明しています。

デスクワークで腰痛がある方へ、ジムで実際にやっていること

参考までに、座り仕事の方の初回〜数回目でよくやる内容を書いておきます。もちろん人によって変えますが、流れとしてはこんな感じです。

最初は、座った姿勢・立った姿勢・前にかがむ動き・後ろに反る動きを見て、どの方向で痛みが出るか、股関節と胸椎がどれくらい動くかを確認します。ここで「腰を反らすと痛い人」と「丸めると痛い人」で、やる種目が変わります。

そのうえで、股関節まわりのストレッチ、お尻(大殿筋・中殿筋)とももの裏を使う種目、腰を動かさずにお腹に力を入れる体幹の種目を、負荷の軽いところから入れていきます。ヒップヒンジ(股関節から体を折る動き)を覚えてもらうのはほぼ全員です。これができると、デスクワーク中に物を拾う、椅子から立つ、といった日常の動きで腰を使いすぎなくなります。

そして、仕事中にできる上の4つの動きを、その人の職場環境に合わせて具体的に決めます。「何時に立つか」「どこでやるか」まで決めると、続く確率がかなり上がります。

腰痛とダイエットを一緒に進めたい方も多いんですが、これは両立できます。腰痛持ちの方がパーソナルジムで痩せる話に詳しく書いているので、気になる方はそちらも読んでみてください。

こんな症状があるときは、先に医療機関へ

これは必ず書いておきたいことなんですが、足にしびれや力の入りにくさがある、安静にしていても痛い、夜間に痛みで目が覚める、発熱がある、転倒や事故のあとに痛みが出た、という場合は、運動より先に整形外科などの医療機関を受診してください。chill out gymは医療機関ではないので、診断や治療はできません。すでに通院中の方は、運動を始める前に主治医に確認したうえで来ていただくと、こちらも安心して進められます。

体験カウンセリング(60分)のご案内

デスクワークの腰痛で「何をやっていいか分からない」という方は、まず体験カウンセリング60分で体の状態を見させてください。腰と股関節の評価、仕事中にできることの整理、そしてその場で安全にできる運動をいくつか試すところまでやります。通常5,000円ですが、11月30日までは0円です。入会金3,300円も11月30日まで0円になっています。

ご予約はLINE、お電話(090-9425-8113)、またはお問い合わせフォームからどうぞ。腰痛のある方向けの詳しい内容は、仙台で腰痛があってもできるパーソナルトレーニングのページにまとめています。

chill out gym(チルアウトジム)
仙台市宮城野区原町3丁目8-7 内海ビル102
JR仙石線 陸前原ノ町駅 徒歩2分

理学療法士のパーソナルトレーニングについて

chill out gymでは、病院のリハビリ現場を経験した理学療法士が、体の状態を評価してから運動を組み立てます。腰や膝の痛み、運動のブランクがある方もご相談ください。11/30まで体験0円です。

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